お母様と赤ちゃんのための虫歯予防
生まれた直後の赤ちゃんは、お口の中に虫歯などを引き起こす細菌がいません。
虫歯菌は、たいていはお母様などまわりの大人からうつされてお口の中に住みつきます。
また、妊娠中に歯周病になると、健康な人に比べて早産や低体重児を出産するリスクが約7倍にまで上がります。
お子様の健康を守るためにも、ぜひ妊娠中のうちから予防と早期治療を始めましょう。
当院では、品川区の無料検診も行っておりますので、お気軽に歯科検診にお越しください。
マイナス一歳からのケア
妊娠中にお口に起こること
妊娠中はプロゲステロンやエストロゲンなどの女性ホルモンが増加します。そのため、唾液の量が減り、お口の中のphが下がり抗菌作用も落ちてしまいます。さらに、つわりなどで嘔吐を繰り返したり、食習慣が変わったり、しっかりと歯磨きができなくなるなどの理由から、お口の状態が悪くなってしまいます。そのため、妊娠中には約70%の方に、虫歯や歯周病、妊娠性歯肉炎が起こると言われています。
妊娠中の歯周病と赤ちゃんの健康
妊娠中に歯周病になると、早産や低体重児出産が起こりやすくなります。
歯周病になると炎症性物質「サイトカイン」ができ、子宮を収縮させるプロスタグランディンができやすくなるからです。出産にはまだ早い時期なのに出産につながるサインが出始めたり、胎盤が早期剥離することがあります。また、重度の歯周病になると歯周病菌が血液に入り込んで胎盤まで届いてしまい、胎児の発育不全や低体重児出産などを引き起こすこともあります。
母親の虫歯と子どもの虫歯リスクの関係
「お母様に虫歯がある子ども」と「お母様に虫歯がない子ども」とを比べると、「お母様に虫歯がある子ども」の方が2歳で虫歯ができる確率が非常に高くなります。このことから、お子様のお口は、お母様の生活習慣やお口の中の状態に影響されやすいことがわかります。
また、子どものうちにむし歯になると、大人になってからも虫歯にかかりやすくなる、という研究結果もあります。
お子様のお口に虫歯などの原因菌をうつさないためには、妊娠中に予防や早期治療に取り組むことが大切です。
妊娠中の歯科治療
安定期に入ったらお口の検診を
妊娠中に虫歯や歯周病などになると、生まれてくる赤ちゃんにも影響してしまいます。つわりなどが落ち着いたら、虫歯・歯周病がある方は治療を、ない方もお口のクリーニングなどをおすすめいたします。
また、妊娠後期になるとお腹が大きくなって、診療台にあお向けになるのも難しくなります。産後は赤ちゃんのお世話で、なかなか通院する時間を取れないものです。
お口にトラブルがあってもなくても、妊娠中期(安定期)を目安に、妊婦歯科健診も受けておきましょう。
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妊娠初期
4ヶ月(15週)まで妊娠4~8週は、慎重に診療に取り組んでおります。お腹の赤ちゃんへの影響を考えて、12週まではできるだけ診査や治療計画、歯磨き指導までとしております。
痛みや歯ぐきの腫れなどがある場合は応急処置を行いますが、本格的な治療は安定期から始めております。 -
妊娠中期
5~7ヶ月(16~27週)妊娠中期に入ると、妊娠初期よりもお腹の赤ちゃんに影響しにくくなるため、通常の歯科治療やレントゲン撮影、投薬もできるようになります。
お腹の赤ちゃんと妊婦様への影響を考えて、虫歯や歯周病の治療は比較的安定するこの時期に行います。
※当クリニックでは、妊婦さんに対してのレントゲン撮影を極力控えております。 -
妊娠後期
8ヶ月(28週)以降早産などのリスクを考えて、妊娠後期は積極的な治療は行わずに応急処置にとどめます。
この時期はお腹が大きくなり、あお向けで治療を受けるのもつらいものです。そのため、治療が必要な虫歯や歯周病がある場合は、産後に改めて治療を行うようにいたします。
妊娠中の歯科治療を受診するポイント
- 虫歯処置等の麻酔を必要とした歯科治療は妊娠中期に行いましょう。
- お口のクリーニング等は妊娠期間中のできる時に行いましょう。
(つわり等での影響で、妊娠性歯肉炎がある場合)
産後の歯科治療
産後は赤ちゃんのお世話で忙しい毎日が続きます。つい自分の歯磨きをし忘れたり、ストレスや食事の代わりに甘いものをよく食べるようになったりするため、虫歯が起こりやすくなります。
産後直後でも、体調が良ければ初期の虫歯・歯肉炎の治療は受けることができます。
産後1ヶ月以降からは、麻酔をしたり腫れや炎症につながる治療もご相談しながら行っております。
赤ちゃんのことで手いっぱいな時期ですが、お母様ご自身の健康管理にも気をつけて、気になるトラブルはお早めにご相談ください。
当院では品川区の無料検診を行っております
当院は品川区の歯科健康診査(成人・妊産婦)の実施医療機関です。
区内にお住まいの妊娠中の方、また産婦(1歳児未満)の方は、無料で歯科健診を受けていただけます。お子様の健康を守るためにも、ぜひ歯科検診にお越しください。
※事前にご予約いただき、母子健康手帳、医療保険証、妊婦歯科健康診査受診票または産婦歯科健康診査受診票を必ずご持参の上、ご来院ください。
妊娠・子育て中のため、なかなか歯科健診を受けられないという方も、ぜひBスマイル歯科・矯正歯科にご来院ください。
当院はバリアフリー設計で、診療台の横までベビーカーとご一緒にお入りいただけます。小さなお子さんもキッズスペースで楽しく過ごしていただけます。
スタッフ一同、子ども好きですので、治療中にお子様が泣いてしまったらお預かりすることも可能です。ご予約の際にお子様もお連れいただく旨をお知らせください。